第7問「受験勉強は社会で役立つ?」

2007年8/10号、ビッグコミックスペリオール「お受験の星」第7話のテーマは、「受験勉強は社会で役立つ?」

過酷な中学受験をする意義については、いろんな人がいろんな意見を発表しています。今週の「お受験の星」はその1つの意見として「中学受験で養われるものは社会に出て役に立つ!?」というテーマでした。

某塾の名物塾長が「膨大な量の勉強の中からいくつかのパターンを導きだす中学受験の手法は社会に出ても使えるし、社会に出る準備になる」とテレビで言っていたと記憶しています。勉強することは将来きっと役に立つ!これが親の思い。「なぜ勉強するの?」という子供の素朴な問いに対しての多くの親が答える答えでもあります。

しかし、子供は「将来に役に立つ」と言われても知らん顔をする場合がほとんど(そうだ!きっと役に立つと納得できるお子さんは、それはそれでいいんですけどね)。

子供は、見たこともない未来や将来に対して興味を示しません。それは来る将来というものに実感がわかないからでしょう。仮に将来が見えて○○になると決意している子供だって、それに伴う努力や困難があるという認識はあまりしていないのが現実です。だから、○○中学に行くと切望しているが、それに見合う努力ができないこともよく起こります。

一方で、「つるかめ算なんてやっても大人になって使いはしない!役立ちはしない。」という大人もいます。勉強なんて・・・というわけです。子供たちの世界でも、これらの意見が公然と語られていますから、それを聞いた子供たちが家に帰って親の「役に立つ論」を聞いても屁のカッパなのは至極当然といえます。まあ、これについては、いろんな意見があるので、自分がどの意見に乗るかという問題で、議論しても仕方がないとストロングは思っています。

さて、では中学受験は社会に出て役立つんでしょうか?

中学受験が役立つのではなく、「中学受験をした経験が役に立つ」、もっと言うと「中学受験に全力で取り組んだ経験が役に立つ」とストロングは思っています。

これは我が子に対して言うことで、皆さんに言うつもりはないのですが、ストロングは我が子に「得だからやる。損だからしない。役に立つからやる。役立たないからやらない。そういう考えをするな」と言います。損か得かも役立つか役立たないも、それは誰にもわからないという考えからです。損したと思ったことものちに得につながる場合もあれば、その逆もあります。なので、「皆がやるなと言っても、自分はやるであっていい。皆がやるけど、俺はやらないがあってもいい。」と我が子には話しているわけです。これは自分の経験に基づいているものですから、早々カンタンに変えられない考え方です。議論しても仕方がないというのは、そこからきています。

また、「大事なのは対象はなんでもいいから、努力をするということ。」とも我が子には言います。

受験でもスポーツでも、なんでもやれば必ず一定期間で結果が出ます。受験ならば、合格不合格。スポーツなら、勝った負けた。もちろん、かかわっている限り、全力で取り組むわけですから、よい結果が出るようにしていくわけです。勝負に妥協はしない、全力で勝利を目指す。それは揺るがない。

ただし、どういう結果が出ても、それは負、つまりマイナスにはならない、とストロングは思っているんです。不合格でも、負けても、イイとさえ考えています。繰り返しますが、それは結果がどうでもイイということではなく、勝利に向かって全力を投入し、親も協力した上で、その上で出た結果なら、なんでもイイということです。誤解を恐れずに言えば、究極は合格も不合格も試合の勝ち負けも、たいした意味はない。大事なのは、自分が決めた目標に対して努力する、その努力そのものが大切だと思っています。

これまたストロングの経験に基づく考えになりますが、「人は努力によって創られる」と思うからです。人間性も人生も生き方もすべては自分がしてきた努力によって呼び寄せる。そのとき、努力したら報われるという考え方はしない。だって、努力しても報われないこともいっぱいあるから。頑張ったから合格するハズ!という考え方をしないわけです。そうではなく、頑張ったことそのものが重要。

ストロングの場合、そうやって考えないと、身が持たなかったということもあります。ずと勝ち続けている人も世の中にいるんでしょうが、ストロングはどっちかというと、ずっと負け続けてきた人生なんですね。結果だけを唯一の基準にして生きるとなると、ストロングは悲しいかな、生きる価値がないという結論になってしまうわけです。それは堪らん!だから、結果ではなく、過程を重視する考え方に傾いているともいえるでしょう。いつも勝っている人からすれば、それは敗北主義と見えるかもしれません。ただ、どう見えようが、ストロングは非常に幸せなんです。なんともいえない幸福感が今あります。勝てなくても幸せを感じられるんだな!という結論に今のところなっているわけです。

さて、では努力することに意味があるとして、頑張ることに意味があるとしても、これが、なかなか頑張れないんですな。ストロングの場合は、特にそうです。だから、途中途中のポイントでやっぱり成果がいる。前に進んでいる、問題が解けるようになった。そういう成果があるから前進する勇気も出る。ひいては、日々の成果の積み重ねがよい結果にもつながりやすくなる。合格するために日々の成果を出すという考え方もありますが、頑張ること、努力することに意味があると考えた場合、目標まで頑張りきるためにも、日々の成果はいる。

日々の成果を追い求めていくが、最終結果については関係ない。そこに行き着くまでにどれだけ努力したかが大事だ!とまあ、こういう非常にわかりにくい考え方をストロングはしています。

もちろん、1つの結果が出ても、人生はまだまだ続くわけですから、悪い結果が出れば、その理由を考え、整理して、ダメだった原因を分析し、しんどい経験を糧にして、また次なる目標に向かって努力する。

努力する対象として勉強やスポーツがあるわけですが、なんでもいい。ただし、中学受験はそれらの中でももっとも過酷なものの1つであることは間違いないでしょう。

ただ他人から見たら役に立たないことも、自分には意味があると思える。それって、かっこよくないですか? 意味を持たせるためには、考えなくてはいけません。自分の人生に意味を持たせるのは自分でもあるのです。

険しくて高い山を登る中学受験。 中学受験は、損得でも、役に立つ役に立たないでもなく、参加してしがみついて努力することに意味がある。

いつからか、ストロングは、そう考えるようになりました。


ストロング宮迫 中学受験の手引き

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